航海日誌
こういうのって雰囲気が重要じゃない?
その日の気分と直感で選んだ日記帳のデザイン。ページは色褪せて、"いかにも"な雰囲気が漂っている───ような気がする。
表紙をめくると、最初のページが現れた。
今読み返すと、オーバーで恥ずかしくて、でも何だかちょっとわくわくする、そんな始まり方をした小さな航海。パラパラと音を立てて空白のページを開いたら、久々に何か書いてみたい気持ちになったので、今、ペンを手に取ったところです。
そんなわけで今日は、あの日漕ぎ出した頼りない船が、私自身をどんな所へ連れて行ってくれたのか───約3年が経過した今日までの記憶を、少しばかりこの日記に書き留めておこうと思います。。⛵️
出航の合図
あの日、いわゆる二次元で表される世界とは縁もゆかりも無かった自分が、アニメに対する偏見すら持っていた自分が、何かの縁で結ばれるかのようにしてインストールしたゲームアプリ
通称:スクフェス
全ての始まりはここからでした。
曲に惹かれ、歌詞に惹かれ、その流れに身を任せてアニメ本編を最後まで視聴したわたしは、もう既にその物語の虜に。
私にとってのラブライブの入口はμ’sだったこともあり、その過程では色々な心の葛藤があったりもしました。隠さずに言うと、今でこそ大好きなAqoursのことを素直に受け入れられない自分がいたこともありました。
でも、そんな記憶も遥か昔のことに思えてしまうくらい、今日までの日々はラブライブ!シリーズで活躍する沢山のスクールアイドル達によって彩られていたような気がします。
μ’sをリアルタイムで応援することはできなかったけれど、いつもイヤホンから流れてくるμ’sicには、どれほど励まされたことか分かりませんし…
AqoursやSaint Snowに関しては、彼女たちが紡いだ物語を、新曲や熱のこもったパフォーマンスを、その輝きを…こうして、ここまで一緒に追いかけてくることができました。
そして現在進行中のものと言えば、虹ヶ咲もそうですよね! 個性溢れるメンバーが今後どのような関係性を築いていくのか、この先どんな展開が待ち受けているのか、とても楽しみでもあります。
こんな風に、気付けばこの作品の大ファンになっていたわたし。ラブライブ!シリーズにこれ程までの人気が集まる理由やその莫大な影響力を、今なら当然のことのように知っています。
そして時には、彼女達の起こす行動ひとつひとつが、画面を超えて視聴者の心をも動かし、生きる世界を変えてくれることだってあると思うのです。
勿論、わたしも例外ではありませんでした。
航海の始まりから、約2年後。
それまで何となく波に揺られているだけだった私は、手元の地図に行ってみたい場所を見つけます。そして面舵いっぱい、あとはヨーソローの掛け声を信じて、その方角を目指すことを決めたのでした。
目標地点 その1 📖✍
───2018年 11月 3日
約一ヶ月近くかけてひっそりと準備を進め、指を震わせながら投稿ボタンを押したあの日、ことの葉diary と名付けたこのブログがスタートしました。
拙い自分語りを受け入れてもらえるのだろうか… 想いは届くのだろうか… そもそも読んでくれる人はいるのだろうか……
積もりに積もった不安を吹き飛ばしてくれたのは、一人や二人では済まない、自分の想像を遥かに超えた皆さんのあたたかさだったことを、今でもよく覚えています。
もしかしたら今この瞬間も、あのとき初投稿を見守ってくださったあなたが、あの日から今日までの間に出会えたあなたが、そして今日が初めましてのあなたが、この日記を手に取ってくれているのかもしませんね。
目標地点 その1
:言葉にのせて想いを届ける
そこに辿り着けたのは、この一年間色々な場面で “想い” を “言葉” を受け取ってくれた皆さんの存在があったからこそでした。
またそれだけではなく、あの頃の自分には知る由もなくて、今の自分だからこそ分かることが一つだけあります。
〝ブログを始めて良かったと思える一番の理由〟
それは、こうしてまた文章を書くきっかけが見つかったからでも、わたしの書く文章を誰かに読んで貰えるからでもありません。
一番嬉しかったのは、それを通じて素敵な仲間と出逢えたことでした。(仲間なんて言葉、恐れ多くて使って良いものかどうか悩みましたが…)
あったかくて優しい言葉を運んでくれる人
鋭い考察で物語の魅力を更に広げてくれる人
絵や音楽など他方面でも活躍されている人
独自の視点で新しい世界を創り上げる人
情熱的でまっすぐな想いを届けてくれる人
涙を誘うエモーショナルな言葉を紡ぐ人
みんなを笑わせて楽しませてくれる人
一人ひとりが本当に個性豊かで。
でもどんな人にも共通していると感じたのは、いくら大変でも、辛い状況の中にいても、頑張ろう、足掻こう、楽しく生きよう! と、しっかりと前を見て進んでいる姿でした。
そんな姿をみて勇気を貰わないはずが無いですし、そんな方々からエールを送って貰えた日には、尚更がんばろうと思える自分がいました。
だから───
このブログが運んでくれた宝物は、そんな掛け替えのない人たちとの出逢いだったのだと心底思います。挑戦してみて本当に良かった。
改めて今、そんな思いが込み上げてきました。
目標地点 その2 🎼🎷
書くことも好きですが、それと同じくらい好きなことがもう一つあります。
それは、音楽です。
既にご存知の方もいるかもしれませんが、わたしは中学校・高校と吹奏楽部に所属していました。楽器を演奏している時間はとても楽しく、みんなの音が一つに重なった瞬間・あの感覚というのは、言葉では表現しきれないほどの嬉しさが込み上げてくるものです。
仲間と一緒に同じ曲を奏でるあの時間が、本当に好きで好きで仕方ありませんでした。
大学でも当然続けたいと思っていた吹奏楽───にもかかわらず、結果としてわたしはその道を諦めることになります。
わたしが進学した学科は、一週間のうち空きコマが1つあるかないかくらい、時間割が必修科目で埋め尽くされていて、とにかく必死で勉強をしないと進級すら危うくなってしまうような所。
せっかくの土日も課題やレポートに追われることが多く、自由に使える時間はほとんど残りません。
そんな中吹奏楽団に入って、個人練をしたり合奏に出たりする余裕など、もうどこにも残っていませんでした。
だから、もう一度本気で楽器と向き合えることも、心地よい和音の中に溶け込めることも、この先もう二度とないだろうと思って───吹奏楽部で過ごした掛け替えのない日々は、思い出の奥底にしまっておこう。
そう決心したつもりでいました。
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しかし、それを貫き通すために必要なエネルギーは相当なもので、好きなことを続けられなくなるというのは、想像していたよりも遥かに辛いものでした。
音楽プレーヤーを手に取れば、習慣なのか何なのか吹奏楽の曲を聴いてしまう。聴き流しているつもりが指は勝手に動いて、ステージから見た光景さえも蘇ってくる。
やりたくても出来ないのは頭では理解しているのに、諦めきれない自分がまだどこかにいるのです。本当に困った…
そんな時でした。
───2018年 夏
ちょうどその頃わたしは、Twitterで #浦の星〇〇部 というハッシュタグをよく見かけるようになり(確か、写真部か軽音楽部だったかと)
もしかして、吹奏楽部もあったりする…? そんな思い付きで検索をかけたのが最初の出来事だったと記憶しています。
「!!!」
軽はずみで入力した文字がばっちりヒットしてしまったことに衝撃を受け、その直後に自分の中で何かが大きく波打つ感覚を覚えました。
そんな魅力的なことは他のどこを探しても見つからないだろうと、どうして今まで気付かなかったのだろうと、興味は増していくばかり。
それからというもの、Youtubeにアップされていた演奏動画を見たり、ホームページを覗いたりを何度も繰り返して… 無理だと分かっていながら自分の正直な気持ちを抑え込むのにも、そろそろ限界が近づいていました。
♩︎
季節は移ろい、寒さも増してきたある日、来年度の(大学の)年間予定表が手元に届きました。わたしはそれを見て、思わず自分の目を疑います。
今まで見てきたものとは明らかに様子がおかしい…。 小さな文字で埋め尽くされていたはずのカレンダー、その下半期に、いくつもの空欄が見受けられたからです。
念のため確認をとると、その時期は卒業研究に充てる期間であるため、授業自体は行われないとのこと。説明を聞き終えるよりも前に、わたしは「これが最初で最後のチャンスになるかもしれない、動くなら今しかない」そう確信しました。
♪
そして、それから数ヶ月後
───2019年 2月3日
わたしは人生で初となるオフ会
それも〝合奏オフ会〟に参加します。
時間的な余裕が生まれるのが下半期なのには変わりないので、その間の練習や本番に出席することはできませんでしたが、6月には正式に入部届を提出させて頂いて───
また吹奏楽部だけではなく、時を同じくしてご縁があった管弦楽部の方にも参加させて頂ける運びとなりました!
上半期は今まで以上に多忙で大変なことも沢山ありましたが、活動に参加できるようになる日のことを考えれば、そんなことはいくらでも乗り越えてこれました。
♬
季節は流れ
───2019年 10月 26日
浦の星吹奏楽部『ミツ☆ボシ』ステージ本番
わたしはクラリネットを手に、その場所へ。
一時は疎遠になり、諦めかけた音楽をようやく取り戻すことができたと同時に、手にしたものはそれだけではなかったように思えます。
練習場所に向かう道中は、まるで小旅行のようで
練習終わりに頂くご馳走は、たまらなく美味しくて
内浦の夜は、静けさの中に響く波音が印象的で
いたずらなきっかけから飲みに行ったりもして
持ち寄った寝そべりが集結したら、ピラミッドだって作れちゃう! なんて新しい学びも得ました笑
吹奏楽部の一員であることの醍醐味は、もちろん皆で一つの曲を奏でる喜びを感じられることに尽きるのでしょうけれども
こうして練習以外の場でも交流ができたり、冗談を言ってみたり、推しに頭を抱えたり限界になったり、その姿を見てまた笑ったり…
そんな何気ない一瞬一瞬が積み重なっていくからこそ、吹くときの楽しさはより一層増していくのだろうなぁ…と、改めて気付かされたような気がしています。
目標地点 その2
:音楽を、もう一度みんなで。
辿り着くのは夢のまた夢───そう思っていた憧れの場所を見つけられたことは、大袈裟に聞こえてしまいますが、本当に奇跡が起こったかのようでした。
その上で、あと少しだけわがままを言っても許されるのならば───わたしは、まだその目標地点に辿り着いたとは思っていません。
浦吹に参加させて頂けていることを改めて幸せに思えた一日でした!
— こと葉 (@kotonoha_wing) 2019年10月26日
大した技術も取り柄もない自分でも、あったかく迎え入れてくれる本当に素敵なところ。
だからこそ尚更努力して、いつか少しでも恩返しができたらなって思いました😌
初めての本番、とっても楽しかった✨#浦の星吹奏楽部 #ミツボシ pic.twitter.com/GzcAVCNmsy
あたたかく迎え入れてもらった、楽しい思いや嬉しい経験を沢山させてもらった、ありがとうございました───それで終わりたくないなって。
「いつか恩返しができたら」
その言葉には、そんな意味を込めました。
浦吹がなかったら、きっと私の吹奏楽は高校時代の記憶を最後に、もう二度と動き出すことはなかったと思います。
吹ける場所を、合奏の素晴らしさを、いま再びプレゼントしてくれた浦吹や浦オケには、"ありがとう" を伝える代わりに、自分らしい形で感謝の気持ちを示したいです。
いつか、きっと。
終わりに
出航の合図が鳴ったあの日から、間もなく3年が経過しようとしています。そしてこのブログも、3日後には早いもので1周年を迎えるようです。
走り出しこそ穏やかだったこの船も、ここ1年でちょっぴり大きな冒険ができるくらいには、成長できたのでしょうか?
そんなタイミングではありますが、少しお伝えしておかなければならないことがありますので、この場をお借りして。
この調子でどんどん前に…! と心は叫びたがっている私ですが、恐らく来年度は、こちらでの活動(いわゆる推し事)についてはペースを落とす必要がありそうです。
ブログも、吹奏楽部や管弦楽部も、ラブライブ!シリーズも、これから益々躍進していくであろう年に、私自身は少しばかり歩みを緩めなければならないのは、何だか寂しくもあって。
せっかく視界が晴れてきたときに思い切り進めないのは本当に残念ですが、今後の人生に関わる大事な1年間ですからね、こればっかりは仕方ない。
というわけで、自由が確約されている2019年度下半期も、残り数ヶ月。その先のことは、まだ私にもよく分かりません。
でも───
きっと あとで笑えるからさ
きっと ぜんぶ乗りこえてくよ
今日は一度しかない
やりきって生きてこう毎日
───♪未体験HORIZON
だからこそ、ラブライブらしく、いまを全力で楽しんで生きるのみだと思っています!
思い出抱いて前に… それしかないと
✿
スクフェスと出会い
心動かされる歌や物語と出会い
聖地巡礼を通してその土地の温かさに触れ
Twitterやブログを通じて、素晴らしい感性をもった人たちと出会い、想いを共有できる場をもてるようになり
ラブライブ!サンシャイン!! × 音楽 が繋いでくれた、大切にしたいと思える場所と仲間ができて────
君のこころ… 輝いてるかい?
胸に聞いたら
───♪君のこころは輝いてるかい?
注がれたお茶がまだ熱い いまなら
その問いにYes!!と答えられるかもしれません。
そうだ 僕たちは
まだ夢に気づいたばかり
最後までお読み頂きありがとうございました!
The voyage never ends … ⚓
こと葉